製品開発において、試作品に透明なアクリル部品が必要となる場面は少なくありません。例えば装置の内部構造の可視化や、高い質感を持つデザインモデルの作成などです。しかし、アクリルは切削加工直後では表面が白く曇ってしまい、所望の透明度を得るのは容易ではありません。
そこで荒川技研では、アクリルの切削加工と職人の手磨きによる仕上げで、透明感を持つアクリル部品を、短納期でしかも少量でもコストを抑えて提供できることが当社の強みです。





職人の手磨きで実現するガラス並みの透明度
荒川技研の手磨き技術により、アクリル部品に極めて高い透明度を持たせることが可能です。切削加工で生じた表面の細かなキズや凹凸を、経験豊富な職人が丁寧に研磨します。アクリル表面を鏡のようになめらかに整え、光の乱反射を徹底的に抑えます。その結果、厚みのあるアクリルブロックでも隅々まで透明になり、まるでガラスのようなクリアパーツに仕上がります。高透明な試作品は内部の観察・検証を可能にするほか、外観面でも製品イメージを損なうことなくプレゼンテーション品質を高めることができます。
短納期対応でスピーディーな試作開発
荒川技研では、短納期でお客様のご要望に応える体制を整えています。切削加工から磨き仕上げまでの全工程を自社内で一貫して行うことで、外注によるタイムロスを無くし、リードタイムを大幅に短縮しています。熟練スタッフによる効率的な作業プロセスにより、急ぎの案件やタイトな開発スケジュールにも柔軟に対応可能です。
完成度の高い透明アクリル試作品をスピーディーに提供することで、製品開発サイクルの短縮や市場投入までの時間圧縮に貢献します。試作段階で時間的余裕が生まれれば、設計変更や追加検証にも落ち着いて取り組むことができ、結果的に製品クオリティ向上につながります。
少量試作でこそ光るコストメリット
量産向けには、切削のみで透明度を確保する磨きレス”工法(研磨工程不要の特殊加工)も存在します。しかしそのような手法には高度な設備投資や専用治具が必要で、大ロット生産でこそ効率が良いものの、少量生産では一個あたりコストが割高になりがちです。
一方、手磨きによる仕上げであれば職人の作業以外に大きな固定費がかからないため、1個からの試作や小ロット製作でもムダを抑えて高透明度を実現できます。必要な分だけのコストで済むので、開発段階の限られた予算内でも品質に妥協しない試作品づくりが可能です。少量・多品種のニーズにも柔軟に対応できる点で、手磨き加工は開発担当者にとってコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
事例紹介:高透明アクリル試作で装置の内部可視化を実現

上の写真は、透明アクリル製の試作部品です。複雑な内部構造を持つ装置の要素部品ですが、切削加工後に職人が隅々まで手磨きを施したことで、厚みのあるアクリルブロック全体がご覧のとおり透明に仕上がりました。短期間で納品されたこの部品により、お客様は装置内部の流体の流れを目視で確認できました。その結果、開発中の検証作業をスムーズに進めることができています。少量試作ながら高い透明度と品質を両立したこの実例からも、当社の手磨き技術が製品開発においていかに有効かがお分かりいただけるでしょう。
測って示す、見て納得──透明度の信頼をカタチに
アクリルの透明度は、外観・機能性の両面で重要な品質要素です。
荒川技研は、ヘーズメーターを活用することで、「なんとなく透明」ではなく、誰もが納得できる透明度をお届けします。
アクリル製品の仕上がりにおいて、「すごく透明」「ガラスみたいにきれい」といった表現はよく聞かれますが、それがどの程度の透明度なのかを明確に伝えることは困難です。
特に試作や開発用途では、「見える・見えない」の感覚に頼るだけでは判断のブレや品質基準のズレが起きる可能性があります。
そこで私たちは、透明度を客観的な指標で示すために、JIS K 7136(プラスチック-ヘーズおよび光線透過率の測定)に準拠したヘーズメーターを活用しています。

ヘーズメーター導入
本器HM-65L3は、透過物体(プラスチック、ガラス、液体等)の全光線透過率、拡散光線透過率、ヘーズ(曇り価)が得られる測定機です。
測定方法 | ダブルビーム方式 |
資料サイズ | 50×50〜400×400mm |
測定項目 | 全光線透過率 (Tt) |
拡散透過率 (Td) | |
ヘーズ (曇り価) (H) | |
平行光線透過率 (Tp) | |
分解能 |
客観的な品質証明で、開発・試作の信頼性をアップ
当社では、職人の磨き技術によって仕上げたアクリル部品に対し、必要に応じてヘーズメーターによる測定を行い、**加工品質を「見える化」**しています。
この取り組みにより:
- 試作・開発時の品質チェックが迅速かつ明確に
- お客様との仕様認識の共有がスムーズに
- 案件ごとの透明度の比較・改善指標として活用可能
視覚だけに頼らず、数値に基づいたやりとりが可能になることで、開発スピードや仕上がりの信頼性が大きく向上します。
開発や試作段階で、客観的な品質評価が必要な際は、ぜひ当社のアクリル加工をご活用ください。高い技術力と確かな測定体制で、貴社のものづくりを支援いたします。
クリアな手磨きによるアクリル試作は荒川技研にお任せください
流動解析、展示会モデルなどご要望を多く頂いております。